ミンミン蝉の鳴く頃に

激動の昭和を生き抜いた平凡なおじいの日記

サヨナラ電車の日 昭和49年3月31日

くじ引きで瑞◯の五番となる。雨の心配はなくすしやと一緒に最後のご奉公。

1419号を高辻から運動場までハンドルを握る。

昭和23年以来市電の運転もこれで終る。

高辻へ帰ったのが13時50分 フロに入って閉所式を待つ。

高転に昇って金市大のサヨナラ電車をうつす。入庫は予定より10分おくれ。

装飾はほとんど取り去られてみる影もなし。

M所長の唯今をもって高辻運輸事務所を閉所しますの声に一同涙を流す。

所長も泣いて声が出なかった。